債務整理で出てくる陳述書って何?

債務整理をする時には、必ずそれぞれの方法に合わせて必要書類を用意しなければなりません。

どの方法でも用意する必要がある書類もあれば、その方法だけで必要になる書類もあります。

そのため、債務整理をする時には、どのような書類が必要なのかをしっかりと確認する必要があるのです。

ここでは、自己破産に絞り、必要書類の中から陳述書を取り上げて説明していきます。

○自己破産で必要になる書類

借金の額が膨大で返済が難しいということであれば、自己破産を選択して借金を整理することになるでしょう。

自己破産は、裁判所に申し立てをして、免責許可を受けることができなければすることができません。

そのため、裁判所に提出するための書類や、どれくらいの財産があるかなどが分かる書類などを提出する必要があります。

自己破産の必要書類は、次のようになっています。

・申立書
・陳述書
・家計全体の状況が分かる書類
・財産目録
・債権者一覧表
・住民票の写し
・戸籍謄本
・家計の収入と支出が分かる資料
・資産の分かる資料

この中でも、陳述書については、きちんと作成して提出できるかどうかで自己破産できるかどうかが変わってくる重要な書類になります。

そのため、上記の書類の中では、最も力を入れて作成することになる書類であると言えるでしょう。

○陳述書とは

では、陳述書とは一体どのような書類なのでしょうか。

陳述書は、日本の民事訴訟において当事者から提出される非常に重要な書類です。

訴訟当事者や関係者の言い分などがまとめられており、証拠の一種として扱われることになります。

なぜこのような書類を提出する必要があるかというと、裁判官に紛争やその事件の内容を詳しく伝える必要があるからです。

民事訴訟では、裁判官が訴訟の当事者や証人の主張を聞き、どのような事実があってどのような問題を解決しなければならないかが問題になります。

裁判官にしっかりと主張が伝わらなければ、自分の意に反する結果が出るということも考えられます。

陳述書では主張の内容と紛争の実情が生き生きと表現されているため、裁判官に主張が伝わりやすくなるのです。

そのために、民事訴訟では陳述書の提出が求められています。

自己破産においては、陳述書は「どのような経緯で借金をすることになり、どうして支払い不能状態に陥ってしまったのか」について作文形式で記載します。

自分が今までに体験したことを思い出しながら、正確に記載しなければなりません。

陳述書の作成においては、主張がきちんとまとまっていることや意味不明になっていないことなどに注意します。

自己破産では、陳述書の内容がしっかりとしていなければ免責が認められないということにも繋がりかねません。

そのため、嘘を書くのはいけませんが、免責の障害になりそうな事項はあまり書かないようにします。

そして、陳述書の作成を終えたら、自分用にコピーを作成しておきます。

このコピーは、破産の審尋がある日までに何度も目を通しておき、審尋の時になって陳述書の内容と全く違う発言をしないようにしなければなりません。

もし食い違うようなことがあれば、自分の印象を悪くしてしまい、破産が認められないということになるかもしれないからです。

そのため、自己破産をする時には、陳述書の内容と審尋までの準備に力を入れるようにしましょう。

○陳述書の記載内容

では、陳述書にはどのような内容を書けば良いのでしょうか。

ここからは、陳述書の記載事項を細かく見ていきます。

1.日付、申立人

まず、陳述書を作成した日付と、申立人である債務者の署名押印をする所から陳述書の作成は始まります。

2.経歴など

最終学歴と最終学歴後の職歴、現在の職業、年金・手当・養育料の有無を記載します。

最終学歴後の職歴では、就職・退職等の年月と勤務先名・職種等を書くことになります。

現在働いている場合は、現在の職業に就いては最終学歴後の職歴欄には書く必要がありません。

現在の職業欄には、会社等名や職種・役職、勤続年数、賃金月額、年間の賞与を記載します。

もし、現在の職業で得ている他に収入があれば、年金などの種類を記載した後で一か月に入ってくる金額を正確に書くようにします。

また、年金受給者や失業保険受給者であれば、受給証明書も添付するようにしましょう。

3.家族等の状況

ここでは、配偶者や同居の親族、申立人と同じ家計で生活している者、申立人や家族に関しての健康などの特記事項を記載します。

配偶者については、必ずしも法律上の夫婦である必要はなく、内縁や別居状態であっても書かなければなりません。

記載事項は、続柄や氏名、年齢、職業・学年、収入の種類と月額です。

4.生活状況

現在の住居の状況や申立人とその家族等の家計の一か月の支出、その他の特記事項を記載します。

もし貸家であれば賃貸契約書を添付しなければなりませんし、同居人の誰かと家賃を分担しているというのであれば、同居人からの証明書等を添付しなければなりません。

その他の特記事項では、親族から援助を受けられる可能性があるかどうかなどを書くと良いでしょう。

5.資産状況

今までに誰かの相続人になったことがあるかどうかや、退職、退職金について、処分した資産、離婚・離縁などについてを記載します。

退職と処分した資産、離婚又は離縁については、全て最近1年以内の話です。

そのため、それ以前に起きたことについては、ここでは書く必要がありません。

この項では退職金制度があるかどうかについても書かなければなりませんが、これは退職しろという命令をされているわけではないので心配しなくても大丈夫です。

ただ、もし仕事を辞めたと仮定した場合に、どれだけの退職金が入ってくる見込みがあるかを裁判所が知るために記載が求められています。

6.負債の状況

ここでやっと破産開始手続きに至った経緯や、借金をした当時に返済できる見込みがあったかどうかなどを記載することになります。

また、借金の返済がどうしてできなくなったのかというりゆうと、いつ頃から完済が無理だと思うようになったのかも記載します。

負債の状況の記載方法としては、なるべく具体的にその経緯や理由を記載するようにしましょう。

あまりにも抽象的だと、しっかりと状況を伝えることができません。

7.裁判や差し押さえの有無

債権者との間で、現在裁判や差し押さえがあるかどうかを記載します。

もし裁判が行われているのであれば、債権者と裁判所名、事件の内容を書かなければなりません。

8.財産隠しの過去の有無

過去に、財産を手元に残すために財産隠しをしたことがあるかどうかを記載します。

9.贅沢品の購入の有無

過去に、贅沢品を購入したことがあるかどうかを記載し、購入したことがあればその内容を記載します。

10.ギャンブルについて

競馬、競輪、パチンコなどのギャンブルをしたことがある人は、いつ頃から何回に分けて平均でいくらお金を使ったかを記載します。

11.遊興費について

スナック等での飲食や旅行などについて、内容や使った平均額を記載します。

12.借金の申し込みについて

申込が断られたことがある場合は、それについて記載します。

13.借金申込時の記載事項の偽りについて

借金をした時に、記載事項を偽ったことがあるかどうかを記載します。

14.関連事件等

過去に破産手続きや個人再生の過去などについて、該当者は記載します。

15.個人事業主のみに関わる事項

個人で事業を営んでいたことがある人は、商品のダンピングの有無や商業帳簿について、税金の申告方法についてを記載する必要があります。