債務整理で起こるクレジットのトラブルとは?

個人再生や自己破産の場合は、全ての債権者を同等に扱わなければなりません。

そのため、債務整理後に複数の債権者のうち一部だけを返済するということがあれば、それは問題だということになります。

この問題は、返済を自動で引き落としにしている人によく起こる問題です。

預金口座からの自動引き落とし問題を発生させないためにも、債務整理をする時には事前に対処が必要になります。

・債権者は平等に扱わなければならない

まず、債務整理の方法のうち、個人再生や自己破産を選択した場合の債権者の扱いについてです。

これらの整理方法では、任意整理や特定調停のように一部の借金のみを債務整理するという方法を取ることができません。

つまり、複数の貸金業者から借り入れがある時には、その全てに対して債務整理をしなければならないということです。

任意整理などの整理できる借金を選択できる方法であれば、A社の借金はそのまま返済し続け、B社の借金については債務整理をするということができます。

そのため、債務整理をしたとしても、対象外の債権者にはそのまま返済を続けても問題ありません。

しかし、個人再生や自己破産では、このような方法を取ることができないのです。

これらの方法では、A社とB社という二つの貸金業者から借金をしているのであれば、一方だけに返済を続けるということは小額であっても許されません。

ただし、個人再生では、弁護士の指示の下で住宅ローンについて返済を続けることは問題なくできるようになっています。

このように返済をしてはいけない状態になった時でも、返済方法をATM振込などにしている人は問題がないでしょう。

しかし、銀行の口座からクレジットカードなどの支払いを引き落としている人については、自分の意志に反して返済をしてしまうということがあるのです。

そのため、自動引き落としにしている人は、債務整理の前に引き落としがされないように対処をする必要があります。

・引き落としはすぐには止まらない

債務整理を弁護士や司法書士に依頼すると、債権者側へと受任通知が発送されることになるはずです。

この受任通知は、それ以降取り立てるのを止める役割や、支払いを止めても良いという大きな役割を持っています。

そのため、弁護士や司法書士に依頼できれば、もう返済や取り立てでは深く悩まなくて良いということになります。

このように、受任通知発送後は引き落としをしてはいけないはずなのですが、実際に口座から引き落とされるという問題が発生してしまっています。

それは、クレジット決済のシステム上に問題があるからです。

債務整理を弁護士・司法書士に依頼した後のクレジットカードの引き落としは、専門家が介入してから約1か月は止まりません。

つまり、専門家に入ってもらったからといって、急にはクレジットカードの引き落としを止めることはできないということです。

債務整理後の引き落としが継続されることは、個人再生や自己破産で偏った返済になるということ以外でも問題になります。

例えば、債権額の確定ができないということなどです。

このような問題があることから、債務整理を依頼しようと決めた時は、受任通知が発送される前に口座から預金を下ろしておくようにしましょう。

・対処法について

銀行口座からクレジットカードの支払額を引き落としにしている人は、その引き落としが継続しないように対処する必要があります。

対処の方法としては、引き落とされる口座の残高を0円にしておくという方法があります。

残高が足りなければ、引き落としはされずにストップします。

そのため、自分の意図しない一部の債権者への返済をなくすることができるのです。

引き落としについては、公共料金や新聞代金、インターネットプロバイダーなどの料金を同じ口座から引き落とすように設定している人がいると思います。

このような場合には、債務者の中では「口座の預金は、クレジットカードの引き落としではなく公共料金などの支払いに充てたい」と考えているかもしれません。

しかし、それは同じ口座からの引き落としということで、自動的に区別されることはありません。

つまり、債務者はそう思っていたとしても、公共料金ではなくクレジットカードの引き落としに預金が使われてしまうということです。

このような問題を防ぐためには、やはりまずは預金を0円にするということが必要になります。

その後で、電気代であれば該当する電力会社に対して支払い方法の変更手続きを行います。

支払い方法は、請求書を送ってもらって支払うという方法と、別の銀行口座から引き落としてもらうように口座振替をするという方法が挙げられます。

他の銀行に口座を持っていない人であっても、口座振替をするために債務整理の準備に入った後で口座を開設することができます。

準備を進めているから開設できないということはないので、問題なく口座振替の選択が可能です。

以上が、債務整理時のクレジットカードの引き落としについての問題と対処法です。

普通であれば、しっかりと対処しておけば引き落としがなされるということはありません。

しかし、もし誤って引き落とされてしまったということが判明したら、すぐに弁護士や司法書士に相談して対応していくようにしましょう。