債務整理と借金のおまとめはどちらが良いの?

多額の借金を抱えている多重債務者にとっては、なるべく借金を減らして負担を軽くすることがとても大事だと思います。

借金で困ったら債務整理をすることができますが、おまとめローンを利用する方法もあると目にしたことがある人もいるかもしれません。

おまとめローンは、「借金の一本化をする」というものです。

そのため、複数あった借金が一つになると、とても楽になるような感じがします。

しかし、おまとめローンにはメリットもありますが、それ以上にデメリットもあるのです。

ここでは、多重債務で困った時に、債務整理とおまとめローンのどちらを選ぶべきかを解説していきます。

・おまとめローンとは何か

まず、おまとめローンとは何かについての説明からしていきます。

おまとめローンとは、その名の通り「借金」を「一本化」してしまうというものです。

銀行や銀行系の消費者金融において、このような「おまとめローン」の商品が扱われています。

複数の業者から借り入れている借金を全て一つにまとめてしまえるというのは、多重債務者にとっては非常に助かるものです。

多重債務者とは、消費者金融やクレジットカード会社などの複数の貸金業者から借金をしており、その返済が困難になってしまっている人を指します。

借金をした業者が多くなればなるほど、借金の返済や管理が非常に大変になります。

しっかりと管理できれば良いですが、借入先が少ない債務者に比べると、どこの業者に返済したのかが徐々に分からなくなってくるということが心配されます。

そのため、複数の借入先の借金を一まとめにできるというのは、多重債務者にとっては非常に魅力的なのです。

・メリットとデメリット

ここまでを見ると、おまとめローンは非常に便利で良い商品のように感じます。

しかし、メリットばかりではなく、どちらかと言えばデメリットの方が多いのがおまとめローンなのです。

まず、メリットとしては、借入先が複数から一つにまとまることで毎月の返済を管理するのが楽になることが挙げられます。

加えて、今よりも金利が安くなる可能性があるということもメリットの一つとなっています。

では、一方のデメリットにはどのようなものがあるのでしょうか。

おまとめローンのデメリットとしては、次の3つが挙げられます。

1.金利が思ったよりも低くはならない可能性がある

先程、おまとめローンのメリットとして、今よりも金利が安くなる可能性があるということを紹介しました。

大幅に安くなれば嬉しいですが、期待していた通りにはいかないことがあるのです。

金利を安くできる場合としては、消費者金融から借り入れをしている借金を、銀行のおまとめローンで借り換えるという方法が挙げられます。

しかし、この時の「安くなる」というのは、実際にはあまり安くなっていないのにそう感じているという状態であることが多くなっているのです。

消費者金融などの金利と比べると、安くなっているように見えてしまいます。

そのため、安くなるはずのおまとめローンを、実は利息制限法の上限に近い金利で契約していたというケースも発生しています。

これでは、おまとめローンを契約した意味があまりありません。

おまとめローンを利用する時は、このような問題も起こるということを頭に入れておきましょう。

2.借金を減らさないまま返済してしまう可能性がある

任意整理では、利息制限法に基づいて引き直し計算をした上で借金の金額を減額していくことになります。

加えて、もし払いすぎたお金があるという人については、過払い金の返還も行うことになります。

しかし、おまとめローンを利用する場合は、これらの減らせるはずの借金を減らさないまま返済することになってしまうのです。

実は、おまとめローンでは、借金の引き直し計算がなされません。

つまり、法律で無効とされているグレーゾーン金利のままでの返済になってしまうということになります。

3.今よりももっと悪化する可能性がある

おまとめローンは、契約をすれば誰でも利用することができますし、債務を一本化することができます。

これは便利な気もしますが、契約の時には新しく保証人を用意することになったり、所有している不動産を担保に入れられてしまったりということもあるのです。

もし保証人を立てるということになれば、契約をした自分が返済できなくなれば、次は保証人に請求が行くことになります。

おまとめローンを利用せずに、任意整理をして保証人に迷惑がかからない債務を整理すれば、このような問題は起こりません。

また、不動産担保についても、返済できなくなればその不動産を手放すことになってしまいます。

このようなことが起こる可能性があるので、おまとめローンをする時にはよく考えることが必要です。

・債務整理とおまとめはどちらの方が良い?

では、ここまでで紹介したおまとめローンのメリットとデメリットを踏まえて、どちらを選択するのが良いかを見ていきましょう。

先程の紹介を見て分かるように、おまとめローンにはかなり多くの大きなデメリットが存在します。

確かに、借金の借入先をまとめることができれば、今まで以上に管理が楽になります。

そして、このように借入先をまとめることは、債務整理ではどの方法を用いたとしてもすることができません。

そのため、かなり大きなメリットのようにも感じられます。

しかし、返済の管理が楽になったとしても、その返済額を減らすことができないのであれば負担を軽くできたとは言えません。

借金で苦しむ人たちにとって、返済額を減らすことができるというのは非常に大きなことです。

それがないというのでは、債務整理よりもおまとめローンを選ぶことにメリットはないと考えられます。

また、おまとめローンでは利息を下げることができるということでしたが、債務整理では利息をゼロにすることができます。

もし利息をゼロにできるのであれば、それを選ばない手はありません。

このように債務整理にはおまとめローンと比べてかなり良い内容が揃っていますが、デメリットもあります。

それは、債務整理をすることで、ブラックリストに載ってしまうというデメリットです。

しかし、おまとめローンの三つ目のデメリットにあったような、更に状態を悪化させるというデメリットはほとんどありません。

そのため、多重債務で苦しんでいるのであれば、おまとめローンを選ぶのではなく債務整理を選ぶようにしましょう。

もしどうすれば良いかが分からなければ、近くの弁護士や司法書士に相談してみることをお勧めします。

・おまとめローンは詐欺に注意

さて、ここまでおまとめローンについて紹介してきましたが、最後におまとめローンを利用した詐欺について紹介します。

なるべくなら債務整理を選択した方が良いですが、人によってはおまとめローンを選ぶという人もいるかもしれません。

もしおまとめローンを利用しようと思った場合には、申込もうとしてお金を騙し取られたということのないように注意しましょう。

これは、「一本化詐欺」や「おまとめローン詐欺」と呼ばれているものであり、様々な手口を使って騙そうとしてくる詐欺のパターンです。

手口の例としては、例えばDMや電話で多重債務を一本化することを持ちかけ、申込者に対してお金を送金させようとするものが挙げられます。

送金させるために、犯人は「融資を作るために返済の実績を残さなければならず、大手の消費者金融からまずはお金を借りてきて、それを送ってほしい」と伝えてきます。

この通りにお金を借りて数回送金してしまうと、そこで連絡が途切れて詐欺にあったと気付くことになります。

もし詐欺にあってしまった場合には、そのお金は取り戻すことが難しくなるので、引っ掛からないように注意が必要です。