起業の前後における債務整理はどうなるの?

今の時代は、日本国内でも多くの人が起業して仕事をしています。

「起業」と聞くと難しくて能力のある人間しかできないというようなイメージがあるかもしれませんが、実際にはそのようなことはありません。

誰もが起業しようと思えばできる状態ですし、必ずしも起業する全員が法人を選ぶ必要はないのです。

個人事業主として仕事をするだけでも起業になるので、誰にでも起業家の道が開かれていると見ることができます。

さて、この起業ですが、起業したことで全てが上手くいくとは限りません。

事業が上手くいかず、多額の借金を背負うことになるというケースも考えられます。

この場合は、その借金にどう対処するかが問題になります。

次に、起業はいつでもできるということで、もしかすると債務整理をした人が債務整理後に起業するということもあるかもしれません。

その場合に、債務整理をしたことが起業にどのような影響を及ぼすのかも問題になるでしょう。

そこで、ここでは起業の前後で借金を抱えた時に、債務整理をするとどのような影響があるかを見ていきます。

・起業して作った借金の債務整理

まずは、起業した後で多額の借金を抱えた時の債務整理についてです。

起業家が借金を背負った時は、二つの道を選択することができます。

まず一つ目は、今後一発逆転できることを願ってそのまま赤字経営を続けていくという道です。

しかし、これは誰もが逆転できるとは限りませんし、その前に融資が止められてしまうことも考えられます。

また、借金が膨らみ続けて経営が不安定になってしまうと、取引先に逃げられてしまうということにもなりかねません。

そのため、もし起業して借金が膨らみ、これ以上はどうしようもできなくなってしまったら、債務整理をして借金苦から逃れるという方法を取る方が良いと考えられます。

もし債務整理をするのであれば、借金の額にもよりますが、自己破産をすることが適しています。

任意整理であれば金利の利率を引き下げるなどして借金を減額することになりますが、あまり大きな効果を得ることはできないでしょう。

次に、最近では過払い金の請求について大きく宣伝されていますが、過払い金は全ての債務者において存在するわけではありません。

もし取引期間が短ければ、過払い金が発生していないこともあるのです。

そのため、過払い金の請求をして対処していこうと思っても、思うようにいかないこともあります。

個人再生であれば自営業者は利用できますが、結局は借金を返済していくことになります。

そのため、借金を減額したけれどもやはり返済が難しく、結局は自己破産をしてしまうということも考えられます。

それならば、最初から自己破産をすれば良かったということになるので、借金の額が高ければ自己破産をした方が良いでしょう。

最近では、特定調停をして会社を再建するという方法もできるようになっています。

特定調停は、あまり会社では使われることのない債務整理方法でした。

しかし、運用法が新しくなったということで、個人だけでなく経営者にも利用されやすく変わったのです。

自己破産以外の借金整理方法と同じく、借金の額を減額して返済していくというスタイルなので、そのまま起業した事業は続けていくことができます。

しかし、一度多額の借金を背負ったということで、もう起業家としてはやっていくのが難しいだろうということであれば、自己破産の方が良いと考えられます。

以上の理由から、今後は事業が難しく新たなスタートを切りたい人には自己破産をお勧めします。

自己破産をすると、当然ながら経営者という身分を失うことになります。

加えて、自己の財産を手放す必要も出てきてしまうので、今までと生活が変わってしまいます。

しかし、借金で悩むということがなくなるので、ここから新たなスタートを切ることができるようになるというメリットがあるのです。

・債務整理をしても起業はできる

次に、債務整理をした後で起業するという場合に、どのような影響があるかを見ていきます。

普段の生活費が足りずに、借金をしてしまうという人は大勢います。

少しの借金であれば問題ないかもしれませんが、気付けば額が膨大に増えているということがよくあるので、気を付けなければなりません。

もし借金が増えてどうしようもなくなれば、債務整理をすることになります。

債務整理をする前やしている間は、「将来自分は起業して頑張ろうと思っている」などと考えることはあまりないかもしれません。

しかし、将来自分が何をやっているかは分からないもので、もしかすると何かのきっかけで起業するということがあるかもしれないのです。

将来何が起きても大丈夫なように、その可能性は残しておいた方が良いでしょう。

そのため、債務整理が起業に影響してくるかが問題になるのですが、債務整理をしたからといって起業できないということにはなりません。

つまり、将来起業することになったとしても、問題なく事業を始めることができます。

ただし、注意しなければならないのが融資の問題です。

ブラックリストに載っている5〜10年間は、事業用の融資が受けられません。

そのため、その期間内に起業する際には、自分で全ての資金を用意することになります。