債務整理で法テラスを利用するとどうなるの?

借金が多くて返済に困っているけれど、どうすれば良いか分からないという人は法テラスを利用することをお勧めします。

「法テラス」という言葉は聞いたことがある人は多いかもしれませんが、実際に利用を検討したり詳しく知っているという人は多くはないかもしれません。

債務整理というと、どうしても弁護士や司法書士にしか相談できないというイメージがあります。

しかし、法テラスにも相談することができますし、弁護士費用で悩んでいる人にお勧めの制度も利用できるなどのメリットがあるのです。

もし債務整理のことで悩みがあるのであれば、法テラスを利用することも検討してみましょう。

・公的な機関である「法テラス」とは?

まず、「法テラス」とは何かという所から説明していきます。

名前だけは聞いたことがあるけれど、どんな時に利用することができるかは分からないという人も多いかもしれません。

法テラスは、「日本司法支援センター」という正式名称を持つ機関のことです。

平成16年に公布された「総合法律支援法」という法律に基づき、独立行政法人の枠組みに従って設立された公的な法人となっています。

なぜこのような法人が作られたのかというと、総合的な法律支援に関する事業を早く適切に行う必要があると判断されたからです。

債務整理のような借金に関する悩みだけでなく、離婚や相続など様々な問題についての悩みを多くの人が抱えています。

このような問題を自分が抱えた時に、誰に相談をしてどのように解決するのが最も良いのかは自分だけですぐに判断できないと思います。

法テラスができる前は、全国各地に相談窓口はあっても、そのもとになる部分がバラバラで一つになっていないという状況でした。

これでは、知りたい情報に確実に辿り着ける可能性が減ってしまいます。

また、近くに相談できる窓口も法律家もいないという状態であれば、問題を解決することもできません。

そのような状況を打開するために、問題解決の道案内をしようと法テラスが作られることになりました。

法テラスに問い合わせをすると、その内容に合わせて解決に役立つ法制度を教えてくれたり、近くの弁護士会や司法書士会、地方自治体、消費者団体などの相談窓口を教えてくれます。

このような相談窓口などの情報提供は、無料での提供となります。

自分で調べることもできるかもしれませんが、自分の力だけだと調べるのに時間がかかってしまったり、適切な相談窓口を見つけられずに終わってしまう可能性があります。

しかし、法テラスを利用することができれば、少しの時間を割いて問い合わせるだけで、すぐに的確な情報を得ることができるのです。

このような理由から、法テラスを利用するのは非常に大きな意味を持つと考えられます。

・法テラスで問い合わせられる内容

さて、法テラスについて理解したところで、債務整理で困っている人はどのようにして利用できるのかを見ていきましょう。

債務整理に関する情報はネットでも簡単に調べることができますが、誰もが調べられる状況にあるわけではありません。

また、調べたとしても、自分に合う解決法がよく分からなかったということも考えられます。

そこで、そのような情報を知りたい時に法テラスが役に立つのです。

法テラスに問い合わせると、債務整理にはどのような方法があるのかということや、債務整理をすることでどのような影響があるかなどを教えてもらうことができます。

ただし、法テラスは弁護士や司法書士ではないため、債務者の状況を聞いてどの方法が最も適しているかを教えてくれるわけではありません。

もし弁護士や司法書士に相談したいというのであれば、近くの相談できる窓口を教えてもらうようにしましょう。

・法テラスを利用するメリットとデメリット

借金で困っている人は、法テラスに依頼をすることでも債務整理をすることができます。

しかし、わざわざ法テラスを利用しなくても、債務整理は弁護士や司法書士に依頼できたはずです。

では、どのような場合に法テラスを利用すると良いのでしょうか。

法テラスに依頼することのメリットは、次の3つが挙げられます。

まず、一つ目のメリットは、法テラスの事務所が全国各地に存在するということです。

都心にいかないと相談できないというわけではないですし、法テラスは公的な機関ということで、非常に便利で安心感があります。

いつでも気軽に相談しに行けるというのは、借金で困っている債務者にとっては非常に大きいと思います。

二つ目のメリットは、安い費用で依頼することができるということです。

弁護士や司法書士に依頼をすると、着手金や報酬金、その他の実費がかかりますし、裁判所を利用するということになれば予納金も発生します。

着手金は、依頼する所によっては不要となっていることもありますが、その場合には報酬金が少し高く設定されていることもあるので得ばかりではありません。

また、弁護士や司法書士の報酬は、各自が自由に決めることができるので、高く設定されていることもあります。

そのため、依頼する弁護士・司法書士によっては、費用が高くなってしまうことがあるのです。

その一方で、法テラスを通して弁護士や司法書士に依頼することになると、費用をかなり抑えることができます。

これは、法テラスと契約している弁護士・司法書士の報酬が、法テラスによって定められた報酬規定に従うことになるからです。

そのため、債務者が自分で直接依頼をするよりも、費用を格段に下げることができるようになっています。

三つ目のメリットは、「民事法律扶助制度」を利用できるということです。

これが、法テラスを利用するうえでの最大のメリットであると考えられます。

民事法律扶助制度は、一言で言えば債務整理の費用を法テラスが立て替えてくれるというものです。

詳しくは後述するので、そちらを参考にして下さい。

では、これらのメリットがある一方で、法テラスを利用することのデメリットはどのようなものがあるのでしょうか。

デメリットとしては、法テラスを利用して弁護士・司法書士を紹介してもらう場合に自由に選べないということが挙げられます。

場合によっては、債務整理にあまり強くない弁護士・司法書士の紹介を受けることもあるので注意したいところです。

・お金がなくても安心の「民事法律扶助制度」

先程、法テラスを利用するメリットとして「民事法律扶助制度」があるということを紹介しました。

これは、債務整理を依頼した時に弁護士費用や司法書士費用を払うことができないという人のためにある制度です。

法テラスが費用を立て替えてくれるので、借金ばかりでお金がないという人でもお金の心配をすることなく債務整理をすることができます。

しかし、費用は立て替えてもらっただけなので、債務者は後で費用を返していかなければなりません。

返済については、立て替えから2か月後くらいから始まります。

立替金を法テラスへ毎月分割で返済していくことになり、一月5000円程からの返済が可能です。

民事法律扶助制度を利用するには、弁護士や司法書士に相談する時に制度を利用したい旨を伝える必要があります。

伝えることで、制度を利用するための申し込みをすることができます。

申し込み後は制度の利用要件などが審査され、通れば利用となります。

利用要件の審査では、申込者の収入と資産がいくらあるのかがチェックされます。

収入については、申込者の賞与を含む手取り月額に配偶者の収入を加え、その金額が家族の人数に応じた基準額よりも低くなければなりません。

市によって基準額が変わりますが、多くは単身者で18万2000円などとなっています。

資産については、不動産や有価証券、預貯金の合計額が基準を満たすことが必要です。

これは、例えば単身者であれば、180万円以下などと定められています。

その他にも、制度の趣旨に適していることなどの要件も満たす必要がありますが、債務整理が必要な人であれば問題なく利用できると考えられます。