債務整理で遅延損害金カットはされるの?

消費者金融などからお金を借りたら、しっかりと約束した日に返さなければなりません。

しかし、どうしてもお金が用意できずに、予定通りには返済できなくなってしまったということもあるでしょう。

もし予定の日に返済できなければ、遅延損害金を払わなければならなくなります。

遅延損害金とは何か、債務整理をしたら遅延損害金はカットされるのかを見ていきましょう。

○遅延損害金とは何か

まず、遅延損害金とは、法律で定められた罰金のことです。

本来であれば、お金を借りたら約束通りに返済しなければなりません。

しかし、お金が用意できなかったなどの理由から期日に返済できないと、約束を破ったということでペナルティが課せられてしまうのです。

遅延損害金の性質についてイメージしやすい例としては、レンタルショップでCDやDVDを借りるケースが挙げられます。

借りたら約束の日までに返すのが当たり前ですが、返す日にちや返すこと自体を忘れていたために約束の日を過ぎてしまったという経験がある人もいると思います。

もし返すのが送れると、追加で延滞料を支払うことになります。

遅延損害金は、CDなどをレンタルした時の延滞料のようなものなのです。

当然ですが、遅延損害金が発生すると、債権者側に返済する金額が増えてしまいます。

元々、お金を借りたら、そのお金(元本)と一緒に利息も払わなければなりません。

利息だけでも負担があるのに、そこに遅延損害金が加えられてしまったら、更に債務者の負担が大きくなることは想像に難くないでしょう。

遅延損害金は、「約低金利の○倍の遅延損害金を支払う」と定められています。

お金を借りる時の利息などを定めている利息制限法は、利息だけでなく遅延損害金の制限についても規定しています。

これによると、遅延損害金は制限利率の1.46倍までです。

つまり、これを超える遅延損害金の定めがあったとしても、その超える部分については無効ということです。
実際に先程の数字で計算してみましょう。

・借金が10万円未満
年率20%×1.46=29.2%

・借金が10万円以上100万円未満
年率18%×1.46=26.28%

・借金が100万円以上
年率15%×1.46=21.9%

これを見ると、遅延損害金が発生したらかなり負担が大きくなることが分かります。

お金を借りる時には、万が一返せなかったときのことも考えて借りるようにしましょう。

○任意整理で遅延損害金をカット

では、遅延損害金が発生している場合の債務整理はどうなるのでしょうか。

遅延損害金は法律で定められている罰金のため、請求されたとしてもそれ自体は何も問題ありません。

しかし、遅延損害金が発生していることもあって、借金の返済が難しいということになれば、それは大きな問題です。

もし遅延損害金がなければ借金を返済することができるというのであれば、任意整理を選択して借金を整理するという方法を取ることができます。

任意整理は、整理したい借金について債権者側と交渉をすることによって、借金の残りの金額を減額するという方法です。

減免については、利息や毎月の支払額、遅延損害金も含まれます。

そのため、任意整理を使えば遅延損害金をカットして返済額を減らすことができるのです。

しかし、必ずカットできるということではなく、業者によっては遅延損害金のカットを嫌う傾向にあるところもあります。

そのため、どんなケースでも必ずカットできるということにはなりませんが、交渉によってはカットしてもらえることも多くなっています。

任意整理は自分でもできなくはありませんが、確実に成果を収めるためにも、弁護士などの専門家に依頼して解決するようにしましょう。

○特定調停では必ずカットできるとは限らない

任意整理では遅延損害金のカットが可能な場合があるということでしたが、では、特定調停についてはどうなのでしょうか。

特定調停は、任意整理と同じように交渉によって債務を整理していく方法です。

しかし、任意整理と違うのは、交渉時に間に裁判所が入ってくるということです。

調停委員が間に入り解決のために交渉をしていくという特徴は、任意整理にはありません。

このような違いはありますが、結局は交渉により減額した借金を返済していくという流れを取るところは同じになります。

任意整理と似ているということで、特定調停でも遅延損害金をカットできるのではないかと思う人もいるのではないでしょうか。

確かにそのように思う気持ちは分かりますが、実は、特定調停をしても遅延損害金はカットできるとは限りません。
むしろ、遅延損害金を加えた金額を調停後に払わなければならなくなることがあるのです。

特定調停は、調停成立までに最低でも2か月以上という長い時間がかかります。

また、調停は必ずどのケースでも成立するとは限りません。

もし調停が成立せずに終わってしまえば、その間の遅延損害金も請求されることになってしまいます。

そうなると、当初の目的だった「遅延損害金のカット」はできず、結局は負担が重いままで終わることになります。

このような事態を防ぐためにも、なるべく任意整理を利用して遅延損害金をカットするようにしましょう。